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求人の記載、契約時の説明、実際の勤務を順に照らし合わせます
求人票と実際の条件が違う場合は、採用時にどの条件で合意したかを調べます。求人票は契約書そのものではありませんが、会社が後から違う書面を出せば、必ずその条件に変わるというものでもありません。
この記事の結論
- 求人票、面接での説明、労働条件通知書を、実際の勤務と見比べます。
- 契約時に明示された条件と実際が異なる場合は、即時解除の規定があります。
- ハローワークの求人内容の相違は、ハローワークにも申し出られます。
求人票だけで契約内容が決まるのか
求人票の内容と異なる条件で契約が成立することはあります。ただし、何を説明され、本人が何に同意したかという採用時の経緯によって判断します。
たとえば、正社員募集だったのに入社後に初めて有期契約の書面を渡された場合です。後の通知書だけでなく、それ以前の面接、内定の連絡、契約の合意内容を検討します。
求人広告は後に削除や変更がされるため、応募したときの記載を保存しておきます。会社とのメールや内定通知も、当時どの条件を提示されていたかを示す資料です。
会社には変更後の条件を知らせる義務がある
応募者には、求人の条件から何を変えたのかも会社から示さなければなりません。変更の有無を伝えないまま、応募時とは違う条件で働かせてよいわけではありません。
また、契約を結ぶときにも労働条件の明示が必要です。賃金や労働時間、契約期間などは、労働条件通知書などの書面で示すのが原則です。
その際は、基本給と手当、所定の勤務時間と残業、雇用期間の有無をそれぞれ読みます。月給の総額が同じでも、固定残業代を含む条件であれば、賃金の内訳は異なります。

何がどの段階で変わったかを見比べる
求人、契約、実際の勤務の3段階を比べると、食い違いの内容が分かります。会社に訂正を求める際にも、違う箇所を具体的に示せます。
| 求人・契約時の記載 | 実際の勤務の資料 | |
|---|---|---|
| 賃金 | 基本給・手当・固定残業代の内訳 | 給与明細・振込額・労働時間の記録 |
| 休日と勤務時間 | 週の休日・始業終業時刻 | 勤務表・出勤記録 |
| 雇用の期間 | 期間の定めの有無・更新条件 | 渡された契約書・更新の通知 |
会社への申入れでは、契約した条件での勤務や、不足する賃金の支払を求める内容を伝えます。契約内容そのものに争いがあれば、署名した書面だけでなく、採用までの説明も示します。
条件が違えば、すぐに退職できるのか
契約時に明示された労働条件と実際が違う場合、労働基準法第15条第2項は、労働者から直ちに契約を解除できるとしています。期間を決めた契約でも、この規定の対象です。
ただし、求人票との差だけで、この即時解除が必ず認められるわけではありません。契約を結ぶときに明示された条件と、実際の条件の相違かどうかを調べる必要があります。
同条による解除で、就職のため転居した人が解除から14日以内に帰郷する場合、会社は必要な旅費を負担します。転居がない場合の退職全般に旅費が出る、という制度ではありません。
ハローワークと労働相談の窓口
ハローワークの求人票と条件が違う場合は、そのハローワークに申し出られます。求人を出した会社の説明を調べ、必要に応じて是正を促すのがハローワークの対応です。
契約時の条件明示がない、決まった賃金が払われないなどの問題は、労働基準監督署への相談対象です。契約内容をめぐる争いについては、総合労働相談コーナーでも相談できます。
よくある質問
求人票より給料が安いのは違法?
採用時にどの賃金で合意したかを調べます。求人票、説明メール、契約書、給与明細をそろえ、合意した賃金自体が払われていないのかも検討します。
違う条件の契約書にサインしたら諦めるしかない?
署名は判断材料ですが、それだけで決まりません。契約成立の時期や、変更についてどのように説明され合意したかも検討します。
求人票と違うとハローワークに言っていい?
ハローワークの求人について相違があれば、窓口に申し出られます。応募時の求人票と、実際に示された条件の資料を用意すると、相違を説明できます。

相談するときに用意するもの
応募時の求人票、内定通知、面接の説明が分かるメール、労働条件通知書、給与明細や勤務表を用意してください。
本稿は一般的な制度の説明です。個別の事案については資料に基づく検討が必要です。