派遣の契約途中で仕事を切られたら ― 解雇と休業手当、派遣会社の対応

オフィスで、机に向かって仕事をしている三人 労働

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派遣先での仕事が終わっても、派遣会社との雇用契約まで当然に終わるわけではありません

派遣先と派遣会社との契約が途中で終わっても、それだけで派遣社員を解雇できるわけではありません。雇用主である派遣会社は、新しい就業先の確保や休業による雇用維持などの対応を求められます。

誰との、どの契約が終わるのか

まず派遣会社に、雇用契約を続けるのか、休業させるのか、解雇するのかを尋ねます。派遣先から仕事の終了を告げられただけでは、派遣会社との雇用の扱いが明確でないことがあります。

労働者派遣契約労働契約
契約の当事者派遣先と派遣会社派遣会社と本人
定める内容派遣業務・派遣期間など雇用期間・賃金など
派遣先の仕事が終わった場合派遣契約の解除・終了を検討当然に雇用終了とはならない
派遣で結ばれる2つの契約

本人の雇用期間は、雇用契約書や労働条件通知書で調べます。「派遣先での仕事が終了する日」と「本人の雇用期間が満了する日」が同じかも、書面で確かめてください。

新しい仕事がなければ即解雇なのか

派遣会社は、派遣先とも連携して、新しい就業機会の確保を図る必要があります。次の派遣先が確保できないときも、まず休業などによって雇用の維持を図ります。

本人と派遣会社が雇用期間を決めている場合、途中解雇はやむを得ない事由がある場合に限られます。派遣契約が解除されたという事実だけで、この条件を当然に満たすものではありません。

雇用期間に定めがない場合も、解雇には客観的に合理的な理由と社会的な相当性が必要です。派遣会社から解雇を告げられたら、具体的な理由を記載した証明書を求められます。

白い机に置かれた茶色のメモ帳と鉛筆
契約書や会社との連絡に書かれた内容を読み比べます。

自宅待機の間の給料と休業手当

派遣契約の中途解除で働けなくなる場合は、一般に会社側の事情による休業に当たります。派遣会社は労働基準法第26条に基づき、平均賃金の60%以上の休業手当を支払う必要があります。

これは法律上の最低額で、いつでも賃金が60%に限定されるという意味ではありません。契約上の賃金や、民法第536条第2項に基づく賃金の請求ができるかも別に検討します。

「次が決まるまで無給で待って」と言われたら、本人は働く意思があることを伝えます。その上で、待機する期間、休業の指示、賃金の扱いを、派遣会社から書面やメールで示してもらいます。

解雇予告手当を払えば、解雇できるのか

解雇予告手当と、解雇自体が有効かどうかは別に判断します。手当を支払った事実だけで、期間途中の解雇が有効になるわけではありません。

労働基準法第20条の対象となる解雇では、原則として30日前の予告が必要です。予告が足りない場合は、不足日数に応じた平均賃金を支払うことで予告期間を短縮します。

解雇を争う場合は、自己都合の退職届や合意退職の書面にそのまま署名しないようにします。会社の一方的な解雇なのか、本人が退職に合意するのかで、その後の検討が変わります。

派遣会社への連絡と相談資料

雇用の継続や賃金についての申入れ先は、雇用主である派遣会社です。派遣先から受けた終了の通知も伝え、契約が残る期間の就業先や休業の対応を求めます。

相談の際は、雇用契約書、就業条件明示書、派遣終了や待機を指示されたメール、給与明細を用意します。誰がいつ仕事の終了を告げたか、本人の契約はいつまでかも説明できるようにします。

よくある質問

派遣先から来なくていいと言われたら退職になる?

派遣先の仕事が終わることと、派遣会社との雇用契約の終了は別です。派遣会社へ連絡し、雇用継続、次の就業先、休業の扱いを尋ねてください。

次の派遣先が決まるまで無給と言われたら?

中途解除に伴う会社側の事情での休業なら、休業手当の支払が必要です。最低額だけでなく契約上の賃金を請求できるかも検討します。

雇用期間が満了する場合も同じ?

期間の途中解雇と、期間満了で更新しない雇止めは別の問題です。契約書の満了日と終了を告げられた日を照合し、どちらの扱いかを調べます。


相談するときに用意するもの

相談するときに用意するもの

雇用契約書、就業条件明示書、派遣終了の連絡、待機や退職を求められたメール、給与明細を用意してください。

本稿は一般的な制度の説明です。個別の事案については資料に基づく検討が必要です。

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