育児休業を取れないと言われたら ― 入社1年未満・契約社員の条件と申出

オフィスで、机に向かって仕事をしている三人 労働

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人手不足や前例がないことだけを理由に、法律上の育休を拒むことはできません

法律の条件を満たして申し出る育児休業は、会社の好意で認めてもらう休みではありません。社内に制度がない場合も取得できます。ただし、雇用期間や労使協定による適用除外を調べる必要があります。

人手不足・前例なしは断る理由になるか

法律上の対象者から適切な申出があれば、会社は育児休業を拒めません。「今は忙しい」「これまで男性が取ったことはない」という会社の事情だけで対象外にはできません。

就業規則に育児休業の規定がなくても、法律に基づいて申し出られます。会社から規定がないと言われた場合は、法律上の対象者か、申出の条件を満たすかを調べます。

本人又は配偶者の妊娠・出産を申し出たときには、会社には育休制度などを個別に知らせ、取得の意向を確かめる義務があります。上司に伝えた場合も、人事担当に申出の手続を尋ねてください。

契約社員やパートでも取得できる

正社員という名称でなくても、労働者であれば対象になります。日々雇用される人は法律の対象から除かれ、有期契約の人には雇用が続く見込みに関する要件があります。

有期契約の場合は、申出時点で雇用が続く見込みを見ます。子が1歳6か月になる日までに、更新も含めて雇用が終わると確定している人は対象から外れます。現在の契約の満了日だけでなく、更新の見込みも含めて判断します。

配偶者が専業主婦や専業主夫であることを理由に、本人の育児休業を拒むことはできません。男女それぞれが、対象となる子を養育する労働者として取得できます。

白い机に置かれた茶色のメモ帳と鉛筆
契約書や会社との連絡に書かれた内容を読み比べます。

入社1年未満は労使協定を調べる

入社1年未満の人を育休の対象外とするには、法律の範囲に沿った労使協定が必要です。会社が「入社したばかりだから無理」と言うだけで、当然に除外されるわけではありません。

労使協定は、会社と過半数労働組合、又は労働者の過半数を代表する人が結ぶ書面の協定です。就業規則に除外の記載があるかだけでなく、その協定があるかも確かめます。

対象となる条件見る資料
勤続期間引き続き雇用された期間が1年未満入社日と労使協定
雇用終了の見込み申出から1年以内に雇用終了が明らか契約と終了の予定・労使協定
勤務日数契約上、勤務する日が週に2日以内契約上の勤務日数と労使協定
労使協定で育休の対象外にできる主な範囲

この表は、子が1歳になるまでの通常の育児休業を前提としています。1歳以降の育休では、雇用終了見込みによる除外の期間が異なるため、同じ表だけで判断しないようにします。

希望する日から休むための申出

通常の育児休業は、原則として開始希望日の1か月前までに申し出ます。開始日と終了日を示し、社内の申出書があればその様式を使います。

期限より遅い申出では、法律の範囲で会社が開始日を指定できるため、希望の日から休めないことがあります。申出自体が全て無効になるということではありません。

子が1歳になるまでの育児休業は、原則2回に分けて取得できます。出生後8週間以内の産後パパ育休は別制度なので、使いたい制度と期間を申出の際に伝えます。

保育所に入れないなどの要件を満たせば、1歳6か月、さらに2歳まで延長する制度があります。延長は自動ではなく、申出と必要な事情を示す資料が必要です。

拒否や退職要求を受けたときの相談先

育休の申出や取得を理由とする解雇など、不利益な扱いは禁止されています。休むなら退職してほしいと言われても、育休を申し出ることと、退職に応じることは別です。

拒否された理由と会社の返答を残し、都道府県労働局の雇用環境・均等部又は均等室に相談できます。申出書の控え、会社とのメール、雇用契約と労使協定を用意すると、対象外とされた根拠を検討できます。

よくある質問

入社1年未満だと育休は絶対に取れない?

一律に取れないわけではありません。法律上の取得要件に加え、1年未満の人を除外する労使協定があるかを調べます。

男性は妻が働いていないと育休を取れない?

配偶者が働いていなくても、本人が法律の条件を満たせば取得できます。会社に男性の取得例がないことも、拒否する根拠にはなりません。

育休中の給料は会社から必ず出る?

休業中に会社が賃金を支払うかは、就業規則などの定めによります。雇用保険の育児休業給付は別制度で、休業を取れるかとは別に支給要件を満たす必要があります。


相談するときに用意するもの

相談するときに用意するもの

雇用契約書、育休の申出書、会社の返答、育児休業規程と労使協定を用意してください。

本稿は一般的な制度の説明です。個別の事案については資料に基づく検討が必要です。

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