閲覧数 7回
事前に休日を入れ替えたか、働いた後に休みを取ったかで扱いが変わります
休日出勤の後に別の日を休んでも、必要な割増賃金が消えるわけではありません。会社が「振替休日」と呼んでいても、いつ休日を変更したかによって扱いが変わります。
この記事の結論
- 出勤日より前に勤務日と休日を交換するのが振替休日、休日に働いた後で代わりに休むのが代休です。
- 法定休日に働いた場合、後で代休を取っても休日労働の割増部分は残ります。
- 振替休日でも、週の法定労働時間を超えた分には時間外の割増賃金が必要です。
休日出勤の前に休日を入れ替えたか
振替休日は、働く日と休む日を、休日出勤の前日までに入れ替える仕組みです。変更前には休日だった日も、適法に振り替えれば勤務日になるため、休日労働には当たりません。
代休は、休日に働いた後、その埋合せとして別の勤務日を休む扱いです。働いた日が休日だった事実は変わらず、後から休んでも休日労働の割増賃金は必要です。
| 振替休日 | 代休 | |
|---|---|---|
| 休む日を決める時期 | 出勤日の前日までに、交換する休日を特定 | 休日出勤の後で、代わりの休みを付与 |
| 出勤した日の扱い | 入替え後の勤務日 | 休日労働のまま |
| 休日労働の割増 | 適法な振替なら不要 | 必要 |
会社が振替休日にするための条件
休日振替には、就業規則の定めと、振り替える休日の特定が必要です。遅くとも出勤日の前日までに、本人へ通知しなければなりません。
振替後も、原則として毎週少なくとも1日の休日が必要です。例外として4週間で4日以上の休日とする制度を採用する場合は、就業規則などで4週間の起算日を明らかにします。
休日に働いた後になって「先日の出勤は振替扱いにする」と言われても、事前の休日交換にはなりません。会社の呼び名だけで、割増賃金の有無は決まりません。

土日や祝日の出勤が全て35%割増になるわけではない
休日労働として35%以上の割増が必要なのは、労働基準法第35条が定める法定休日に働いた場合です。会社がこれに加えて設けた休みは、法定外休日と呼ばれます。
週休2日の会社でも、2日とも必ず法定休日になるわけではありません。どの日を法定休日としているか、就業規則や勤務表で調べます。
法定外休日の出勤には、法定休日の35%割増は適用されません。ただし、法定労働時間を超えた分には、時間外労働の割増が必要です。会社独自の休日手当の定めがあれば、その内容も確認します。
週をまたぐ振替では時間外の割増が残る
休日を適法に振り替えても、1週間の労働時間まで翌週と差し引いて計算できるわけではありません。一般的な1日8時間・週40時間の制度では、振替後も週40時間を超える労働は時間外労働です。
たとえば、その週に既に40時間働いた人が、振替によってさらに8時間働き、翌週に休むとします。この週の8時間は、他に調整がなければ時間外労働になります。
これは通常の労働時間制を前提とする例です。変形労働時間制や、週の法定労働時間が44時間となる特例の対象事業場では、別途その制度に沿って判定します。
代休を取った月の給与明細はどう見るか
代休の日に賃金を支払うかは、就業規則などの定めによります。代休を無給とする定めに従って通常の賃金部分を精算しても、法定休日に働いた割増部分まで消すことはできません。
そのため、代休を取ったから必ず1日分の賃金がそのまま上乗せされる、という計算にもなりません。休日に働いた分の支給と、代休の日の控除を分けて見ます。
給与明細と一緒に見る資料
- 就業規則の休日・休日振替・代休の条項
- 出勤前に振替の日が通知されたメールや勤務表
- 出勤した日と時間が分かるタイムカード
- 代休の日の賃金を有給・無給のどちらとする規定
よくある質問
代休を取れば休日出勤の手当はゼロですか。
法定休日に働いた場合、代休だけを理由に割増部分をゼロにはできません。代休日の賃金を控除するかは、就業規則などの定めにより別に判断します。
振替休日を取れば残業代は出ませんか。
適法な休日振替なら休日労働の割増は不要です。ただし、その週の法定労働時間を超えた分については、時間外労働の割増が必要です。
日曜日に出勤したら必ず休日割増が付きますか。
日曜日が法定休日かどうかによります。法定休日以外でも、会社の手当の定めや、法定労働時間を超えた分の時間外割増は別に検討します。

相談するときに用意するもの
就業規則、勤務表、タイムカード、給与明細、休日の変更について会社から届いた通知を用意してください。
本稿は一般的な制度の説明です。個別の事案については資料に基づく検討が必要です。
