顔や体の傷跡を写真で残すときのポイント

机に広げた資料を見ながら、二人が書き込みをしている 交通事故

事故の直後から傷跡が残るまで、変化の経過を定期的に記録します

交通事故で顔や体に傷跡が残りそうなときは、事故の直後から、傷跡が落ち着くまでの変化を定期的に写真に撮っておくことをお勧めします。傷跡がどのように変わり、最終的にどう残ったかを追える写真は、自賠責保険に後遺障害の等級認定を申請するときの有効な証拠になり得ます。

この記事では、いつから撮るか、病院にある写真をどう考えるか、写真を何のために使うか、写真のほかにどのような調査があるかに絞って説明します。撮影の角度や照明といった技術には触れません。

事故の直後から、傷跡が残るまでの変化を残す

傷跡の写真は、最後に残った状態だけでなく、事故直後から傷跡が落ち着くまでの経過を定期的に撮影してください。

等級認定の申請では、写真で症状を示せる場合に、写真を撮って提出することが役に立つとされています。傷跡はその代表例です。

一度ではなく、定期的に

傷跡の変化を後から確かめられるように、事故直後、治療中、治療が終わった後と、時期を分けて写真を残しておきます。

病院や形成外科で撮られた写真も確かめる

傷跡の写真は、自分で撮ったものだけとは限りません。けがの治療を受けている医療機関や、別に受診した形成外科で、診療の際に写真が撮られていることがあります。

どの医療機関で、どの時期の写真が撮られているかを把握しておくと、自分で撮った写真と合わせて経過を示しやすくなります。

自分で撮る写真医療機関の写真
撮る時期事故の直後から定期的に受診したとき
特徴日々の変化を追いやすい治療の経過と結び付けやすい
自分で撮る写真と医療機関の写真の違い

写真には二つの目的がある

写真を提出する目的は二つあります。一つは、傷跡という症状そのものを示すことです。もう一つは、事故とけがとの因果関係、つまり、その傷が事故によって生じたものだと裏付ける資料にすることです。

事故直後の写真があれば、けがが事故で生じたことと、そのけがが跡として残った流れを、一続きの経過を示す資料として役立てることができます。二つ目の目的のためにも、事故直後から撮り始めることに意味があります。

写真の二つの目的

  • 傷跡の状態そのものを示す
  • 事故とけがとの因果関係を示す資料とする

写真のほかに、面接による調査が行われることもある

顔の傷跡(外貌醜状)のような後遺障害では、写真の提出だけで終わらないことがあります。等級の調査を行う自賠責損害調査事務所へ被害者本人が出向き、傷跡の大きさなどの確認を受けることがあります。

本人が希望する場合などには、弁護士が同席することを事前に調査事務所へ伝えたうえで、調査に同行することもあります。写真は、こうした調査の場でも、事故直後からの経過を伝える助けになります。

等級や逸失利益は別の記事で

この記事は、傷跡の証拠写真を残すことだけを扱いました。傷跡が後遺障害のどの等級に当たるか、後遺障害によって将来の収入が減ることへの賠償(逸失利益)や慰謝料をどう考えるかは、関連記事「顔に傷跡が残った」で説明しています。

要点の整理

  • 傷跡の写真は、事故の直後から定期的に撮り続ける
  • 病院や形成外科で撮られた写真の有無も確かめる
  • 写真は、症状を示すことと、事故とけがの因果関係を示すことの二つに役立つ
  • 外貌醜状では、調査事務所での面接による調査が行われることもある

よくある質問

傷跡はいつ撮影すればよいですか。

事故の直後から、傷跡が落ち着くまでの変化を定期的に撮っておくと、有効な証拠になります。一度だけでなく、時期を分けて撮り続けてください。

病院で撮影された写真もありますか。

けがの治療を受けている医療機関や、別に受診した形成外科で、診療の際に撮られていることがあります。どの医療機関にどの時期の写真があるかを確かめておきましょう。

傷跡の写真は何を示すために使いますか。

傷跡という症状そのものを示す目的と、事故とけがとの因果関係を示す資料とする目的があります。

写真を出せば、傷跡の調査はそれで終わりますか。

顔の傷跡のような後遺障害では、調査事務所が本人に出向いてもらい、傷跡の大きさなどを確かめる調査を行うことがあります。


事故による傷跡が残っている方へ

事故による傷跡が残っている方へ

弁護士に相談するときは、事故の直後から現在までに撮った写真を用意し、通院先に写真撮影の有無を確かめて、撮影した医療機関と時期をメモしておいてください。

本稿は、交通事故による傷跡を写真で記録することについて一般的に説明したものです。後遺障害の等級、逸失利益及び慰謝料の判断は扱っていません。個別の事案は、資料に基づく検討が必要です。

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