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事故前3か月の給与から日額を出す方法と、勤務先に頼む書類を解説します
交通事故のけがで仕事を休み、収入が減ったときは、休業損害を請求できます。会社員の場合は、事故前の給与から出した1日当たりの額に、休んだ日数を掛けて計算します。
この記事の結論
- 日額は、事故前3か月の給与を基に出します。
- 給与を90日で割るか、実際に働いた日数で割るかで、日額が変わります。
- 休業損害証明書は勤務先に作成してもらい、源泉徴収票を添えて出します。
- 治療のために使った有給休暇も対象です。半日の休みや遅刻・早退は、時間も証明してもらいます。
休業損害は「日額×休んだ日数」で計算する
会社員の休業損害は、1日当たりの基礎収入(日額)に、事故のけがで仕事を休んだ日数を掛けて計算します。
日額の基になるのは、事故前3か月の給与です。
90日で割るか、働いた日数で割るかで日額が変わる
同じ給与でも、割る日数によって日額が変わります。保険会社は、3か月分の給与を90日で割った額を示すことがあります。
これに対し、実際に働いた日数(稼働日数)で割る方法もあります。休みがとびとびの場合は、この方法で計算します。
| 90日で割る | 働いた日数で割る | |
|---|---|---|
| 日額 | 1万円 | 1万5000円 |
| 休業損害(10日分) | 10万円 | 15万円 |
90日で割るのは、続けて休み、会社の休日も休業日数に数える場合です。働いた日数で割るときは、休業日数も勤務日だけを数えます。

自賠責保険の日額は原則6100円
自賠責保険の支払基準では、休業損害は1日につき原則6100円です。
1日当たりの休業損害が6100円を超えることが資料で明らかな場合は、その実額で計算します。上限は1日1万9000円です(自動車損害賠償保障法施行令第3条の2)。
自賠責保険の傷害の限度額は120万円で、治療費や慰謝料も休業損害と同じ枠に入ります(同施行令第2条)。
対象となる日数は、実際に休んだ日数を基に、けがの内容や通院した日数も考えて、治療期間の範囲内で決められます。
休業損害証明書は勤務先に書いてもらう
休業損害証明書は、勤務先に記入してもらう書類です。保険会社には、事故の前年分の源泉徴収票を添えて出します。
休業損害証明書に書かれる主な事項
- 休んだ期間と日付
- 欠勤、有給休暇、遅刻、早退の別と、その日数や時間
- 事故前3か月の給与の額と勤務日数
- 休んだ期間に給与が支払われたかどうか
有給休暇を使った日も休業損害になる
けがの治療のために有給休暇を使って休んだ日は、給与が減っていなくても休業損害の対象になります。自賠責保険の支払基準も、有給休暇を使った場合を休業損害に含めています。
本来は自由に使えた休暇を、事故のけがのために使わざるを得なかったからです。
半日の有給休暇を使った場合は、その半日分も対象です。通院のための遅刻・早退で給与が減った分も請求できます。証明書には、休んだ時間数も書いてもらいます。
賞与が減ったときは賞与減額証明書を出す
事故で休んだために賞与(ボーナス)が減った場合は、減った分も請求できます。
休んだことが減額の理由であると示すため、勤務先に賞与減額証明書を作成してもらいます。
よくある質問
休業損害は手取りで計算するのですか。
手取りではありません。税金や社会保険料を差し引く前の額面の給与で計算します。
源泉徴収票が手元にないときはどうしますか。
勤務先に再発行を頼みます。源泉徴収票を用意できない場合は、賃金台帳や雇用契約書などで代えます。
休業損害証明書で有給休暇を使った日はどう書いてもらいますか。
欠勤とは分けて、有給休暇を使った日として日付と日数を書いてもらいます。半日の場合は、その旨も書いてもらいます。

相談の前に用意するもの
休業損害証明書の写し、事故の前年分の源泉徴収票、事故前3か月分の給与明細を用意してください。
本稿は一般的な制度の説明です。個別の事案については資料に基づく検討が必要です。
