再逮捕とは ― 別の事件で逮捕が繰り返されるとき、身柄拘束の期間と弁護

卓上カレンダーの日付にペンで丸を付ける手元 刑事事件

閲覧数 12回

何回までされるのか、勾留の期間、保釈や国選弁護人との関係を解説します

「再逮捕」と報じられるのは、多くの場合、逮捕・勾留中の人を別の事件で改めて逮捕することです。新しい事件ごとに逮捕と勾留の期間が始まるため、身柄の拘束は長くなります。

この記事の結論

  • 同じ事件での逮捕・勾留の繰返しは原則として許されず、再逮捕の多くは余罪を理由とします。
  • 別の事件で再逮捕されると、その事件で起訴前の拘束期間(原則最長23日)が新たに始まります。回数に法律上の上限はありません。
  • 起訴前の勾留には保釈がなく、起訴後に保釈されても、余罪で再逮捕されれば拘束は続きます。

「再逮捕」には二つの意味がある

「再逮捕」の語は、別の事件で改めて逮捕する場合のほかに、同じ犯罪事実でもう一度逮捕する場合にも使われます。法律の上で本来の再逮捕とされるのは後者です。

同じ事件での再逮捕別の事件での再逮捕
認められるか原則としてできない。合理的な理由があり、不当な蒸し返しにならないときに限られるその事件について逮捕の要件を満たせばできる
例逮捕中に逃走した場合、事情が変わった場合捜査の途中で余罪が分かった場合
同じ事件での再逮捕と別の事件での再逮捕の比較

刑事訴訟法第199条第3項は、同じ犯罪事実で前に逮捕状の請求や発付があったときは、その旨を裁判所に知らせるよう定めています。

捜査中の別の事件は、改めて逮捕しなければ拘束できない

逮捕や勾留の効力は、逮捕状や勾留状に書かれた犯罪事実にだけ及びます。これを事件単位の原則といいます。

そのため、捜査の段階で別の事件について身柄を拘束するには、その事件で逮捕の要件を満たし、改めて逮捕する必要があります。

例えば、死体遺棄の疑いで逮捕・勾留した後に、殺人の疑いで再逮捕する例があります。

再逮捕のたびに、逮捕と勾留の期間が始まる

警察が拘束を続けるときは、逮捕から48時間以内に、本人を書類や証拠物とともに検察官へ送ります。検察官が拘束を続けるときは、本人を受け取ってから24時間以内、逮捕から72時間以内に勾留を請求します。

起訴前の勾留は、請求の日から最長10日です。やむを得ない事由があれば延長でき、延長は通じて10日までです。内乱罪や騒乱罪など一部の罪では、さらに5日まで延長できます。

起訴前の拘束は、一つの事件で逮捕と勾留を合わせて最長23日です(再延長できる罪を除く)。別の事件で再逮捕されると、この期間が新たに始まります。

書類の束のそばに置かれた目覚まし時計
逮捕から勾留請求までの時間には、法律で上限があります

再逮捕が行われることが多い時期

  • 勾留の満期に、処分保留で釈放された直後
  • 勾留の満期に起訴された当日や、その数日後

再逮捕の回数に法律上の上限はない

余罪が見つかり、事件ごとに逮捕の要件を満たせば、再逮捕は繰り返され得ます。回数を制限する規定は法律にありません。

保釈が許されても、再逮捕されれば拘束が続く

起訴される前の勾留には保釈の制度がありません。保釈を請求できるのは、起訴されて被告人となった後です。

保釈は事件ごとに判断されます。起訴された事件で保釈が許されても、別の事件で再逮捕されれば、その事件で再び身柄を拘束されます。

保釈を請求する時期は、別の事件で逮捕される見込みも踏まえて本人と検討します。弁護士は、その見込みを検察官に尋ねることがあります。

再逮捕されたときに弁護士ができること

弁護人は、身柄を拘束されている本人と、立会人なしで接見できます。

裁判官が勾留を認めた判断に不服があるときは、準抗告を申し立てて、取消しや変更を求められます。

余罪に被害者がいる事件では、捜査の段階から被害者との示談交渉を進めることがあります。

よくある質問

再逮捕されると罪が重くなりますか。

再逮捕されたこと自体で刑が重くなるわけではありません。ただ、まだ判決が確定していない罪がいくつもあると、刑法の「併合罪」に当たります。そのうち二つ以上の罪で有期拘禁刑を科すときは、上限が最も重い罪の上限の1.5倍になります(各罪の上限の合計が限度)。

再逮捕と勾留延長は何が違いますか。

勾留延長は、同じ事件の勾留を、裁判官が通じて10日まで延ばすものです。別の事件での再逮捕は、その事件で新たに逮捕するもので、その事件でも勾留と延長があり得ます。

再逮捕されたら、国選弁護人はどうなりますか。

被疑者の国選弁護人の選任は、その事件で本人が釈放されると、原則として効力を失います。貧困などで自分で弁護人を選べないときは、再逮捕された事件で勾留が請求された段階から、改めて選任を請求できます。逮捕から勾留請求までの間は対象ではありません。


弁護士に相談するときに用意するもの

弁護士に相談するときに用意するもの

本人が留置されている警察署の名前と、逮捕された日付、罪名を控えてください。

本稿は一般的な制度の説明です。個別の事案については資料に基づく検討が必要です。

あわせて読みたい

タイトルとURLをコピーしました