決定の対象と面会できない理由を確認します
逮捕後も裁判官の決定で拘束が続くことを「勾留」といいます。家族に会おうとして、接見禁止だから面会できないと言われることがあります。これは、勾留に加えて、一定の人との面会や書類のやり取りを制限する決定です。
弁護士との接見まで禁止される制度ではありません。誰との連絡が制限されているか、決定の内容から確認してください。
この記事の結論
- 接見禁止は、勾留に加えて家族などとの面会ややり取りを制限する決定です。弁護士との接見を禁止するものではなく、禁止の対象と範囲を確認します。
- 家族だから必ず会えるとも、接見禁止だから一切の支援ができないとも決まりません。特定の家族について制限を外す申立てなどを弁護人と検討します。
- 接見禁止の解除と本人の釈放は別の問題です。会いたい相手との関係、事件への関与、連絡の必要性を整理し、利用する手続を弁護人に相談してください。
接見禁止は勾留に加わる連絡の制限
勾留された人が逃亡したり、証拠を隠したりするおそれがあると認められる場合、裁判所は弁護士以外の人との接見などを制限できます。刑事訴訟法第八十一条に定める決定です。
起訴前の勾留についても、同法第二百七条1項により接見禁止が問題になります。誰との面会やどのようなやり取りが制限されているか、決定書の内容を確認してください。
弁護士とは接見できる
接見禁止が付いていても、弁護人や弁護人になろうとする弁護士は接見できます。家族と弁護士の面会を同じものとして扱わないことが大切です。
身体を拘束されている被疑者・被告人と弁護人などとの接見では、職員の立会いなく話すことができます。取調べへの対応や家族の生活上の問題は、弁護人との接見で相談してください。
家族は、本人に確認したい事情を弁護人に伝える方法を相談できます。ただし、禁止の対象となる連絡を無条件に取り次いでもらえるという意味ではありません。

全部又は一部の解除を検討する
接見禁止に対しては、不服申立てや解除を求める対応を検討します。全部を外す申立てのほか、特定の家族だけを禁止の対象から外す一部解除も考えられます。
会いたい人と本人との関係、事件に関わっているか、証拠を隠すような連絡につながらないかを整理します。単に寂しいという説明にとどめず、家庭や生活の事情を具体的に伝えてください。
申立てをすれば必ず認められる制度ではありません。決定をしたのが裁判官か裁判所かによって不服申立ての方法が異なるため、適切な手続を弁護人に確認します。
面会できない理由を区別する
逮捕段階における一般の人の面会と、勾留後の接見禁止を分けて確認してください。家族の面会ができないという結論が同じでも、理由や対応する手続は異なります。
勾留の取消しや保釈など、本人を釈放する手続とも別です。接見禁止が解除されても、そのことだけで身体の拘束が終わるわけではありません。
家族が伝える情報を整理する
留置先、逮捕や勾留の時期、接見禁止を告げられた経過、既に選任されている弁護人を確認してください。会いたい人の氏名と、本人との関係も必要です。
家庭の連絡、仕事、治療など、早く本人に確認したい事情があれば具体的に伝えます。必要な連絡をどの方法で行うか、面会の解除を求めるかを弁護人と検討してください。
要点の整理
この記事の要点
- 接見禁止は、勾留に加えて家族などとの面会ややり取りを制限する決定です。弁護士との接見を禁止するものではなく、禁止の対象と範囲を確認します。
- 家族だから必ず会えるとも、接見禁止だから一切の支援ができないとも決まりません。特定の家族について制限を外す申立てなどを弁護人と検討します。
- 接見禁止の解除と本人の釈放は別の問題です。会いたい相手との関係、事件への関与、連絡の必要性を整理し、利用する手続を弁護人に相談してください。
よくある質問
家族でも面会できませんか。
家族が禁止の対象に含まれていれば、家族というだけで面会できるものではありません。特定の人について一部解除を求める方法を検討します。
弁護士も会えなくなりますか。
一般の人を対象とする面会の制限と弁護人の接見は区別されます。弁護人に面会して助言を受ける機会まで、この決定で失われるものではありません。
解除されれば釈放されますか。
連絡の制限を外すことと、勾留を終わらせることは別です。本人の身体の拘束については、そのための手続を別に検討します。
何を相談資料にしますか。
拘束先と手続の時期、面会できないと説明された内容を整理します。面会を希望する人との関係や、家庭などの具体的な事情も弁護人に伝えてください。

弁護士に相談するときに用意するもの
弁護士に相談するときは、本人の氏名と留置先、勾留や接見禁止が分かる書類、面会を希望する人との関係、本人に確認したい家庭や仕事などの事情を用意してください。
本稿は一般的な制度の説明です。個別の事案については資料に基づく検討が必要です。

